人が自然と美しいと感じる黄金比があります。
実は、フラワーアレンジメントにおいても魅力的でバランスのいい比率があるんです。
自分でアレンジしていると、何かちょっと違うと違和感が残ることもあれば「よし!」と自分の中で納得できることもあります。
その違いは色合わせなのか、花材の向きや高さなのか様々な要因があると思いますが、アレンジ全体のバランスもその1つとなることがあります。
今回は、フラワーアレンメントの黄金比とも言われるバランスについてお伝えします。
美しいと感じるバランス=黄金比
フラワーアレンジメントには、いろいろなバランスが関係しています。
色合わせや花の高さ、向き、量など。
今回は、アレンジ別に全体バランスの黄金比をみていきたいと思います。
1.投げ入れアレンジ
お花好きな方なら、自分で購入したお花や贈り物でいただいた花束を素敵に生けたいと思うはずです。
お花を生ける際の黄金比は、花瓶の長さ:お花の長さ=1:1〜1.5。
1:1の生け方なら、単純に花瓶に対して倍の長さのお花がベストになります。
そして、花瓶の幅と花瓶から左右に出ている花の幅をそれぞれ同じぐらいにすると、バランスよく仕上がります。
花束の大きさによって花瓶や花器の大きさを選ぶといいですね。
例えば、花束を贈る際によく選ばれる3,000円ぐらいの花束は大体片手で持てるくらいのサイズ感で、多くは25㎝〜30㎝ぐらいの長さになります。
このぐらいの花束をバランスよく生けるには、12〜15㎝の花器がちょうど良いということです。
とはいってもちょうどいい花器がないこともあるので、お手持ちの花器に合わせてお花の長さを倍になるように調節してもいいですね。
2.リースアレンジ
次に、リースを作成する時のバランスです。
リースにも色々な種類がありますが、今回は丸いラウンド型で全体にお花が均等に入るフルラウンドリースを例に挙げます。
フラワーアレンジの中でも人気のリースアレンジですが、こちらも黄金比と呼ばれる数値があります。
ここでの比率の対象は、お花部分の幅とリース内円の幅。
この黄金比は1:1〜1.6。
このバランスが崩れ、お花の幅がリース内円の幅より狭くなると、リースとしては少し寂しい仕上がりになります。
綺麗に仕上げるコツは、内側も外側もしっかり花材を入れてリースの土台を見えなくすることです。
この黄金比と仕上げのコツを押さえると、豪華でどこから見ても綺麗なリースに仕上がりますよ!
3.トピアリーアレンジ
トピアリーというアレンジがあります。
トピアリーとは、樹木や花卉を使って人工的に仕立てた造形物のこと。
古代ローマ時代に起源を持ち、ヨーロッパの庭園で広く普及したそうです。
材料となる植物も、樹木の他につる性の植物や多肉植物、花苗やハーブなどを利用した新しいスタイルのトピアリーが次々と生まれ、フラワーアレンジメントにおいてもデザインの広がりが見られます。
私は、お花の資格を取得する前にこのトピアリーアレンジを知り、作ってみたいと思っていました。
その後、資格取得講座で作り方を学び、自分で作った最初のトピアリーとなりました。
フラワーアレンジの中でも特徴的なデザインで魅力的なアレンジの1つです。
少し話が逸れましたが、このトピアリーにも黄金比があり、これを意識するとやっぱりバランスがよくなります。
それは、器:花の高さ=1:2〜3。
仮に器1に対して花の高さ1〜1.5にするとコンパクトで可愛らしい仕上がりになります。
このバランスの違いが仕上がりイメージを大きく変える要素になるんです。
4.ブーケアレンジ
ブーケや花束、またスワッグなどのアレンジを見ていきましょう。
ここでも黄金比があります。
それは、持ち手になる茎部分と花の部分のバランスです。
茎の長さ:花の高さ=1:2〜2.5。
このバランスを知っておくと、作りたい花束のボリュームをイメージしやすくなりますし、お花を束ねた後、茎をカットする時の目安にもなります。
まとめ
今回は、自然と美しいと感じるフラワーアレンジのバランス比率についてお伝えしました。
アレンジ別 黄金比
【1.投げ入れアレンジ】
花瓶の長さ:お花の長さ=1:1〜1.5
【2.リースアレンジ】
お花の幅:リース内円の幅=1:1〜1.6
【3.トピアリーアレンジ】
器:花の高さ=1:2〜3
【4.ブーケアレンジ】
茎の長さ:花の長さ=1:2〜2.5
アレンジが美しく、綺麗に見える黄金比を知っていると、自分で作るアレンジがより魅力的になり、アレンジ作りそのものがさらに楽しくなると思います。
また、自然と美しく見える黄金比を知った上での自由な発想は、オリジナルの表現につながります。
アレンジに合ったバランスの黄金比で、ぜひフラワーアレンジメントを楽しんでくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。