美しいお花を飾るとき、その形を整え、しっかりと固定するために欠かせないのが「フローラルフォーム」(吸水スポンジ)です。
今は、100円ショップでもアレンジの際に使うスポンジを購入することができます。
でも、「プロが使うようなメーカー品と何が違うの?」「100均のものでも大丈夫?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回は、100円ショップとフラワー資材店などで購入できるメーカー品のフローラルフォームの違いについてご紹介していきます。
後半には、両者の使い分けについてもお伝えします!

フローラルフォームとは?

フローラルフォームは、別名「吸水スポンジ」や、代表的な商品名から「オアシス」とも呼ばれるアレンジメントの土台となる素材です。
この吸水スポンジやオアシスは主に生花用の代表的な呼び方です。
フォームの種類は主に3種類。
水を吸い込む生花用、水を吸わないアーティフィシャルフラワー用、そしてドライフラワー用のセックなどがあります。
このフォームがあるからこそ、お花が好きな角度で固定できたり、生花の場合はお水が供給されて長く美しさを保ったりできるんです。
100均とメーカー品フォームの違い

では、100円ショップと専門のメーカーが製造しているフローラルフォームの違いについて見ていきましょう。
一見同じように見えても、いくつか重要なポイントがあります。
メーカー品フォームの特徴
メーカー品は、長年の研究と技術に基づいて製造されており、アレンジメントの仕上がりに大きく貢献してくれます。
先日、大手花材メーカーである東京堂さんの展示会では、アーティフィシャルフラワー用フォームの種類が分かりやすく紹介され、実際にワイヤーや茎を挿してその違いを確かめられる工夫がされていました。
メーカーが「ホールド力」や「フォームの耐久性」「使いやすさ」などにこだわって商品開発が行われていることを感じることができました。

◎均一で高密度・高いホールド力
細いワイヤーでも ぐらつきなく、しっかり固定できる
◎耐久性が非常に高い
ワイヤーを抜き挿ししても穴が広がりにくい
△1個あたりの値段は100均より高価
◎硬さや形、色のバリエーションが豊富
100均フォームの特徴

100円ショップの最大の特徴は、手軽に購入できるお値段が魅力ですよね。
メーカー品に比べると密度や固定力は劣りますが、その特徴を理解し工夫することで、十分活用できます。
生花用、造花用など種類別に商品展開がされているところも利用しやすいと思います。
◎値段が安く、手軽に購入できる
(最大の魅力!)
△全体の密度にバラつきがある
特に細いワイヤーはぐらつきやすいことがある
△抜き挿しにより固定力が低下する
フォームがポロポロと崩れやすい傾向がある
○形状や色は一般的なもののみ
(バリエーションは少なめ)
100均とメーカー品の使い分け

具体的にどのように使い分ければ良いのでしょうか?
目的に合わせて賢く選ぶことが、アレンジメントをより楽しむ秘訣です。
メーカー品がおすすめのケース

・ギフトやイベント用アレンジ
ホールド力、耐久性に優れているため、美しい状態を維持できる。
生花用は吸水性・保水性が安定しているため、鮮度を長く保つことができる。
・重さのある花材や造花・大型のアレンジ
安定したホールド力と耐久性に優れているため、茎の太い花材や、高さやボリュームのあるアレンジメントでもしっかりと固定できる。
・贈り物用のドライフラワー・プリザーブドフラワー作品
繊細な花材を傷つけずにしっかり固定できる適度な硬さと密度がある。
100均フォームが活躍するケース

・お試しアレンジメントや練習用
新しいデザインを試したい時や気軽に作品作りをしたい時に、コストを気にせず使える。
・見えない部分の補助材
メインのフォームの隙間埋めや、花器の底上げなど見えない部分の利用でコストを抑えられる。
ぐらつきやすい場合はグルーガンなどでしっかりと固定する工夫を!
・お子様との工作やアレンジ体験用
気軽にフラワーアレンジメントの「挿す」体験を楽しむために最適。
・軽い花材を使った小さな作品
造花の小花や軽いドライフラワー、フェイクグリーンなど、比較的軽量な花材を使ったミニアレンジには十分活用できる。
まとめ

フローラルフォームは、フラワーアレンジメントを支える大切な土台です。
100円ショップのフォームもメーカー品も、それぞれにメリットと特性があります。
どんなお花で、どんな作品を作りたいのかによって、最適なフローラルフォームを選んでみてください。
今回の記事が疑問解決とフラワーアレンジをより楽しむためのヒントになれば嬉しいです。