今日は、アーティフィシャルフラワーアレンジメントで使うワイヤーについてのお話です。
フラワーアレンジを始めたばかりの頃、私はこんな疑問をもっていました。
お花にワイヤーをかける(ワイヤリングする)時に、どうやってその花材に合うワイヤーを選んだらいいの?
どんな基準でワイヤーの種類や太さを選ぶと良いのか分からなかったのです。
かつての私と同じようにワイヤー選びで悩んでいませんか?
今回は、ワイヤー選びの不安を解消するべく、ワイヤーの種類や花材に合ったワイヤー選びの考え方についてお伝えします。

アーティフィシャルフラワーアレンジメントにおけるワイヤーの役割

アーティフィシャルフラワーアレンジメントでは、花材にワイヤーをかけることをワイヤリングと言います。
花材へのワイヤリングには、花材の補強や人工の茎を作る役割があります。
あらかじめ、ワイヤーをかけて花材の下処理を行う過程は、花材を固定して理想の形を保ち、アレンジ全体の強度を高める上で重要です。
つまり、アレンジがしやすくなるために必要な作業(テクニック)なんです。
ワイヤーの種類
ワイヤーの種類には大きく分けて2つの種類があります。

裸ワイヤー・・・・・亜鉛メッキ加工(サビ防止、黒の地色を銀色へ)された針金のこと
地巻きワイヤー・・・裸ワイヤーに紙が巻かれたもの(緑、茶、白)
裸ワイヤーは鉄線で滑りが良いため、花を痛めにくく、生花やプリザーブドフラワーのワイヤリングに使われることが多いです。
一方、地巻きワイヤーは、滑りにくいため、プラスチック製の茎が多いアーティフィシャルフラワーのワイヤリングに適しています。
ワイヤーの太さ
ワイヤーの太さは#(シャープ)で表示されていて、#14~#30まで偶数番手で表しています。
数字が小さいほど太くて硬く、大きいほど細く柔らかくなります。

ワイヤーの番手と太さの関係は逆!少しややこしいですね。
ワイヤーの長さ
ワイヤーの長さにも違いがあります。
裸ワイヤー・・・・・45センチ
地巻きワイヤー・・・36センチ
スワッグやブーケなど、茎としての長さが欲しい場合には、アーティフィシャルフラワーであっても裸ワイヤーを使用することがあります。
反対に、生花やプリザーブドフラワーに地巻きワイヤーを使用することもあります。
基本はありますが、その時々に応じて臨機応変に使い分けをしていけるといいですね!
花材に合わせたワイヤーの選び方

さて、どの花材にどのワイヤーを使用したら良いか?
この疑問に対する考え方はこうです。
◎重い花や太い茎には、太い番手のワイヤー
◎軽い花や細い茎には、細い番手のワイヤー
早速、具体的なワイヤー選びのステップをご紹介します!
1.花材の観察をする

使用する花材をまずはよく見てみましょう。
花の大きさ、重さ、茎の太さ、素材(硬いか柔らかいか)をよく観察することが大切です。
2.ワイヤーの種類・番手の選択
ワイヤーをかける花材の種類によって、使いやすいワイヤーを選びましょう。
裸ワイヤーまたは地巻きワイヤーを選んだら次は番手を見極めます。
例えばダリアや芍薬など、大きく重さのある花や葉、しっかりとした茎の固定や延長には、#18〜#22のワイヤーがおすすめです。
そして、アーティフィシャルフラワーアレンジで1番重宝するのが、#24、#26のワイヤー。
カーネーションやガーベラなどの中くらいサイズの花や、やや細めの茎に使いやすいです。
#28、#30ワイヤーは、小さな花や繊細な葉、細い茎の花材に適しています。

購入にあたり、どれを買ったらいいか迷う場合は、まず#24を中心に選んでみてください。それから前後の#26、#22を揃えるとアレンジがしやすくなりますよ。
迷った時の判断は?

お花や葉、茎を観察してワイヤーをかけてみたけれど、果たして適したワイヤーを選べているのか初めは不安なことがよくありますよね。
そんな時は、ワイヤリングした状態で軽く振り、まっすぐキープできるくらいの番手(太さ)が◎。
もともとのお花の状態をワイヤーをかけた状態でもキープできているかどうかがポイントです。
花の重さや茎の太さ、またワイヤーをかける部分の長さによっても選ぶワイヤーは異なります。
実際にワイヤーをかけてみて、しっかりとお花の状態が保てているか確認してみましょう。
強度が弱かったり、ワイヤーを巻きにくかったりした場合には、別のワイヤーでもう一度かけ直すのが綺麗に仕上げるコツです!
まとめ

私がアーティフィシャルフラワーアレンジメントを学び始めてわかったことは、バラの花のワイヤリングは何番、アジサイは何番というようにお花の種類で使用するワイヤーが決まっているわけではないということです。
適切なワイヤー選びには花材の確認が大切!!
お花の大きさや重さ、茎の太さや硬さなどを観察することで、それぞれに合ったワイヤーを選ぶことができるようになります。
初めはワイヤー選びに迷うことやこれでいいのかなと感じることがあると思いますが、繰り返し経験していく中で、このくらいの重さのお花には何番のワイヤーが良さそう、この細さならこれ!と言うようにワイヤー選びにも不安がなくなっていきますよ。

ぜひ、ワイヤー選びの参考にしていただき、フラワーアレンジメントを楽しんでくださいね。